ボストンの冬(2)

今期は例年の雪シーズン(11月から4月くらい)の総降雪量を、1月の時点で越しているというくらい、よく降ったシーズン。

どのくらい降ったかというと・・・今のボストンの写真をご覧ください。

表面が凍っていると思われるチャールズ川

キャンパス。急な傾斜のある屋根が多いので、一部雪が落ちていますが、雪が降ってすぐは一面真っ白。

私が住んでいる大学院の寮。3つ目の写真は夏に撮ったもの。

近所のつらら


道路脇の雪

墓地もこのとおり、墓石がほとんど埋まっています。この時期にお墓参りに来る人はいないだろうな〜

年別データを見ると、昨年2010年の降雪量は33.5cm(13.2インチ)ですが、今年2011年は1月末の時点で97.3cm(38.3インチ)。一月だけで1m近く降ったということ。そんなわけで、1月は雪かきをしても次の週にまた雪が降り・・・と毎週のようにボストニアンは家の前をきれいにしていたようです。この雪かき、車の周りの雪をどけるだけでもゆうに一時間はかかるとか。そんなわけで、雪が降ると学校&職場の開始時間が遅れる&職員の早退を促すのでしょう。

右の黒い物体は、雪に包まれた車です。ボストンを走る車は、ボンネットのワックスがはがれて/削られているものが見受けられますが、これは雪かきの際に凍った雪と一緒にはがれたり、雪でさびたりするからとのこと。

道路の雪かきは市の仕事ですが、家の前の歩道(sidewalk)は住民の義務(人通りが多い歩道は一部市が掃除するようです)。雪が残り歩道として機能しない場合、一回あたり50ドル(住居)〜200ドル(商業用施設)を罰金として取られるとか。

住民は、家周りはスコップ、車はゴム製のへらみたいなものかブラシで雪を落としているようです。多くの住民が、小さなスコップ一個で家周りの大量の雪を脇によけているのはすごい。

雪かき後は、凍結防止剤。塩と砂を混ぜたもの(Ice Melter。塩は雪を溶かす用、砂は滑り止めと思われます)、青いものもあります(中身は不明)。
ドラム缶は11月に撮ったもの。11月には凍結防止剤が道路脇に登場。

雪を溶かす塩は、高速道路でも使われます。しかしながら、Reduced Salt Areas(減塩地域(笑))に入ると塩がまかれていないのでツルツル滑り、ブレーキ・コントロールが利かず、車が近寄ってきたりと恐ろしいとドライバーがこぼしていました。このエリアは、湿地、飲料水の源泉、塩水で被害を受けやすい野菜などの農地の近くであるため、塩をまくことをしていないようです。(塩水は溶けて地面、土にしみ込みます)


最後に、冬にボストンに来る人へのアドバイス。この時期に持ってきた方がいいもの、それは長靴です。雪のあと、道路のあちこちに水たまりができ、普通のブーツで歩くと水浸しになるかもしれません(防寒用のブーツは雪は入ってこないけれど、水は浸透することが多いです)。迂回路が遠くにあることも多く(歩道は雪で囲まれているので道路に出ることが大変なときも)、闊歩したい人は長靴は必須アイテムです。「防水・高機能ブーツ」だと書いてあったのでボストニアンと一緒に水たまりをばしゃばしゃ歩いていたら、水が浸透し足が凍結しそうになりました。

ボストンは、夏・秋が観光にいいシーズンだと思いますが、寒さに強い人は、冬の、雪化粧したボストンも美しくていいですよ。その時期何かがあるというわけではありませんが・・・(まぁボストンは年越しを花火でお祝いしたりはします)

年越しの様子


そんなわけで、寒いはずのボストンから、半そででのレポートでした(暖房入れていないのに・・・)。