これから海外で勉強する・働く人へ(人付き合いについて)

これから海外で勉強・勤務する人は、渡航前や渡航してすぐの時期は、こんなことを考えているかもしれません。

「日本の代表or草の根アンバサダー(笑)として日本をみんなによく知ってもらうためにがんばらなきゃ」「日本の存在感を高めるためになんとかしなきゃ」「私の言動が日本のイメージを作っちゃうかもしれないので、言動(勉強・勤務態度)には気をつけなきゃ」「いつもより社交的になって、友達を山ほど作らなきゃ」

そんなに気負わなくて大丈夫
私も上の「」内のように必要以上に気負って留学生活をスタートさせたのですが(笑)、半年すぎて思うことは、そんなに気負わなくて大丈夫、ということです。ふつうに自然にすごしていれば、自然体の自分に合う人が周りに集まってきます。パーティや集まりに行かなくても、大学なら学生同士一緒にケースを話し合う機会やイベントで話す機会には事足りることはないので、無理しなくても大丈夫(みんながみんなパーティアニマルではないです)。私も含めパーティが苦手な人は結構多くて、そんな人たちとはおうちでご飯を食べたり、喫茶店で話をしたり、一緒に出かけたりして楽しんでいます。

信頼を築いてからでいいのかも
いったん仲良くなれば、他の国の人たちから日本について質問されることも増えます。自分から「日本はこんな国なんだよ!」と主張しなくても、相手がいろんなことを聞いてくれます。その人に興味があるから、自然とその人を形作った文化・習慣などに興味がわく、という流れで、日本のことなどを理解しようとしてくれている気がします(私もその流れで友人の国の習慣などを知っていくことが多いです)。そのため、(時間はかかるかもしれないけれど)勉強や仕事で普段どおりふるまい、相手のことを理解しようとし、信頼関係を築くことが先(アピールよりも)なのかなと思うようになりました。そして、縁がある人とは卒業後も連絡を取り合い、仲良くなれるチャンスがあると思うので(その人が、日本や私が滞在している土地にきたときに再会するとか)、すぐに仲良くならなきゃと焦ったりせず、長期的な視点でゆったりと構えるようになりました。

人に話しかけるのが大好きな国・アメリカ
また、ここでは出会いには事欠かないです。喫茶店でも電車のなかでも道を歩いているだけでも、とにかく外にいる限り(笑)見知らぬ人・男女問わずに話しかけられ、すぐに会話がはじまります。そのため、必要以上に社交的にならなくても知り合いは増えやすいです。アメリカ人ってコミュニケーションをとるのがすきなんだな〜と実感します。今日も大学と最寄駅のシャトルバスのなかで、たまたま学校のジョブフェアに来ていた人に話しかけられ、会話の最後には「こんな仕事に興味ある?うちの会社でインターンしない?」と(笑)。

いろんな人と話をするといい
私はいろんな人と話をして、考えを聞くのが好きなので、人との出会いにはオープンでいたいと思っています。これは、留学前に職場の先輩から「留学したら、いろんな人と話をするといいよ。学校内の人たちだけじゃなくて、地元の人、ふだんは会うことがないような人たちとも。」とアドバイスをいただいたことが影響しています。この人は留学して、いろんな人と話をしたことで価値観が変わった、と。そのため、私も旅先で会ったネイティブアメリカンの人や、寮の掃除をしてくれている人(ドミニカ出身)などとも話をするようにしてきました。
 今後は趣味を通じた集まりなどにも参加して、もっといろんな人と話をしたい、いろんな考えに触れたいと思っていますが、今は勉強に時間を取られていて、叶えられていません。今学期の課題です。


日本人の美徳
アメリカに来る前は、日本人はおとなしすぎるかな、とマイナスに捉えていましたが、日本人の(一般的には)控えめな性格も、日本の文化だと思っています。相手への思いやりがあり、気遣いが自然にできて、敵を作りにくい人が多いと思います(日本人ハーフの人から「(その証拠に)日本人のパスポート、どこよりも通りやすいでしょ」とも)。また、ここアメリカはいろんな人がいるからこそいい、多様性を受け入れる・よしとする国でもあると信じているので(アメリカだけではないと思うけれど)、これから海外に出る人は、気負わずに自然にすごしていいんだよ、やることはきちんとやって(勉強・仕事など)、相手を理解するように努め、信頼関係を築くことが大事、ということを伝えたいです。(つまり日本で新しい環境に入ったときにやっていることと同じですね)


でも、最初のうち&時には社交的に
ただし、来て最初のうちに開かれる集まりは顔・名前と基本情報を収集するために行ってよかったと思っています。きて数か月経ってから、顔をよく合わせているのに「そういえばどこ出身で何をやってたんだっけ」と聞くのも失礼に思えるので・・・(でもそんなときもフェイスブックやリンクドインの情報が使えるので大丈夫かも)。また、日本食をふるまう機会などには積極的に参加しています。食はとっつきやすい文化なので、日本食パーティなどでの会話を通じて、日本についての理解が深まるといいな、と思っています。
これは焼うどん
 その他、日本についてスピーチをしてほしい、といわれることもあるので、こういう機会には興味を持ってもらういいチャンス!とばかりに写真などを用意して話をしています。

主張するのが好きな人はアメリカ向き
主張するのが好きな人、声を上げることが性に合う人はアメリカは向いていると思います(^^)。「日本人の言動は、真意がわからない、もっとわかりやすく主張してくれ、はっきり言ってくれ」というアメリカ人もいます(笑)。授業でも、質問や意見をとにかく「言う」ことが評価につながっているように見受けられます(発言の中身・質についてはあまり気にしていないような^^;)。私は相手が言っていることをきちんと理解してから(質問があれば)質問したい派なので、(時々見受けられる)話の表面をかきまぜるような議論はあまり好きではないですが(深く理解しているように思えないときも)、これもアメリカ流かな、と受け止められるようになりました。そして、「みんなそんなに大したことを言っているわけではない」「適当でいいんだ」ということを学び、あまり気負わずに発言できるようになりました。(日本では場違いといわれるような)発言・回答をしても、ここではみんな自分のことに忙しくて、あまり他人のことを気にかけている人はいないようです。(いい回答ができなかったことに凹んでアメリカ人に相談したら、「みんな自分が何を言うかや勉強内容、将来のことなど自分のことで忙しいので、人のことはあまり気にしない土地よ」と笑われました)

無口な男性がモテるようになるには・・・
最後に、以前アメリカ出身の無口な男性が「どうしたら女性とつきあえるか」と相談をしたときに、「ヨーロッパに行け」とのアドバイスをもらい、そのとおりにしたら、ヨーロッパでは「分別のある人」として高評価に転じ、女性とつきあえるようになったとの話を思い出しました。もし無口な男性でもてたい人がいたら、アメリカではなくヨーロッパに行った方がいいかもしれません(笑)。ただし南の方(イタリアなど)にいくとラテン系でよく話す伊達男が多いイメージなので、行くならイギリスかな〜。無口な男性は、セルフ・イメージを作るときに、自分はコリン・ファース(イギリスの俳優)系だ!と捉えるといいかもしれません(^^)。

コリン・ファース主演の「The King's Speech」(邦題:英国王のスピーチ)、静かで淡々としたストーリーですがよかったです。ところどころユーモアが混じっているのもイギリスっぽかったな。


まとめ

 今回は、海外生活をこれから迎える人のために、人付き合いについて書いてみました。伝えたかったことは、いろんな人との出会いを大切に、話をするといい。いろんな人がいておもしろい。けれど、社交的にならなきゃ、パーティなどにいっぱい出なきゃと思わなくても大丈夫(もちろん、パーティなど社交好きな人はどんどん出てください(^^))、ということです。

貴重な(?)海外生活、お互いにめいっぱい楽しみたいですね。