モノより思い出

先週数日お休みがあったので、「ボンジュール・ハピネス!」という、アメリカ的な生活はキープしつつフランス的な人生の楽しみ方を取り入れよう、という趣旨の本を読んでいたのですが(まだ読みきっていない)、これまでのところいちばん心に響いているのは、「モノより思い出」について語っている部分かな。著者(アメリカ人女性)が小さいとき、祖母(フランス人)のもとを訪れると、著者の髪を丁寧に洗い、乾かして、きれいに結ってくれていたとか。その時間がとっても幸せだった、大事だったことを大人になって気づいたと。また、他のフランス人の友人が作ってくれた手作りの料理などにも著者は感動しています。


これを読んでの影響からか、何かの拍子にふと、ひとが自分を思ってしてくれたことを思い出し、あたたかい気持ちになりました。たとえば、「これまで人がしてくれたいちばんロマンチックなことは?」と聞かれたら、友人がとあるミュージシャンのライブにいった際、私の好きな曲が流れたときに、私の携帯に電話してその曲を聴かせようとしてくれたこと、を挙げると思います(私がその電話に出て曲を聞いたのかは覚えてはいないのだけど(電話に出られなかった私に後から説明したのかもしれない)←極度の健忘症なので詳細は不明^^;)。また、私がじーんと来ることを思い出したら、友達との会話・旅行とか、軽食を持ってのハイキングとか、手作りの食事とか、カードのメッセージとか、その他私が喜ぶと思ってしてくれたこと、家族・友人などの思いやりが感じられる行動ばかりでした。こういう思い出が心に残って、思い出すたびにあたたかい(もしくは切ない)気持ちになります。


そして、お金があったらできることはたくさんあるけれど、お金がなくても、ない範囲内でできることはたくさんあることも気づきました。とある女性が、学生のころ、お互いにお金がなかったので喫茶店でデートをしたこと、一杯のコーヒーで何時間も彼と話をしたことを懐かしいな、と思い出していたように、そして社会人の今も100円のマグカップで夫と一緒にお茶を飲みながら話をしている時間が幸せ♪と言うように、できる範囲内で楽しめることはたくさんあるんだな。もしかしたら、お金がない状態の方が工夫の余地があって(?)思い出に残ることをたくさんできるのかもしれない。少ない予算内で相手のことを思ってがんばって買ったプレゼントや、手作りの料理やお菓子、カードなど、お金がない分、心を使って、相手を喜ばせようとしたり、お互いにすごす時間を大事にするかもしれない。


これまでの留学生活で学んだ一番大きなことは、「今ある環境で楽しむこと」「変えられないもの(お天気など)は適当にしのぎ(または味わい)、自分が影響を及ぼすことのできること、今あるものに焦点をあてて、その範囲内で工夫して自ら生活を豊かにすること(人との時間を大事にするとか)」などですが、これについては機会があればそのときに書きたいと思います。


今回書きたかったのは、「相手を思って行動したこと、純粋な気持ちは人の心を打つ」「モノより思い出」ということです。私もお金とか他のリソースがなくても、大事な人たちには、相手のことを思いやって、できることをできる範囲でしていけるといいな。制約内で、今の状態でできることはたくさんある。どうしたら喜んでもらえるかな、大事な人たちを幸せにできるかな、と考えて行動するのは自分もワクワクします。制約内で目的を達成するための工夫・クリエイティビティや、発想を転換する能力などはビジネスだけのものではなく、自分や大事な人たちのために発揮できたら人生がより豊かになるのではないかな、などと考えています★心に響く、心に残る思い出がたくさんあって、「あなたのおかげで幸せ」と大事な人たちに言ってもらえる人生が豊かな人生だとしたら。「思い出」という言葉は相手への「思い」から「出」たものだから、思い出というのかな?とも想像しています。

そして、今あること・この時間や経験を味わう・楽しむことと、私(たち)のために何かをしてくれた人への感謝を忘れないようにしたいです。受け取り上手にもなりたいな。


世の中のお父さん・お母さんたち(特に昭和以前の世代の典型的な父親をイメージ)は、一生懸命働いてお給料をおうちに入れることで家族を支えていることに対して、家族から密かに尊敬されていたり、感謝されていると思いますが、家にいるときやお休みのときに、少しの時間だけでも家族や友人と話をしたり、彼らが喜びそうなことを企画してやってみると、費用対効果は高いかもしれません(笑)。こんな簡単なこと(一日30分リラックスして話をするとか、休日に一緒に出かけるとか)で家族が喜ぶのか!と驚かれるかもしれません(^^)


ここまで独り言にお付き合いいただき(お恥ずかしいですが)、どうもありがとうございました(*^^*)


【追記】この記事を書いてから、いつも静かに善いことをしている友達に感謝の気持ちを伝えたくて、サプライズで「ありがとう」を伝えました(誰がお礼を書いたかは秘密にしています(英語ではYour secret admirer(隠れファン)という言葉があるのでこういうときに使えます★)。このサプライズを見た本人(友達)が喜んでくれていたようで、それを知って私もとっても嬉しかったです(*^_^*)。これからは、私(たち)のためにいろんなことをしてくれる人たちにこっそりお礼を伝えるサプライズ名人になりたいな。